新生活が始まり、メジャーリーグの新シーズンも開幕! 今年からMLBを見始めたという方も多いのではないでしょうか?
そんな中で、解説やSNSでよく目にする「OPS」や「WAR」といったアルファベットの3文字。
「高ければスゴいのは分かるけど、何を意味しているのか分からない…」
ということで、今回はメジャーリーグで頻出の指標を5つ、初心者の方にも分かりやすく解説していきます!
1. OPS(On-base Plus Slugging)
まずはこれ、OPS。
これは打者個人の攻撃力、つまりチームの得点にどれだけ貢献しているかを表す指標で、 出塁率+長打率で構成されます。
例:出塁率が.350、長打率が.500の場合 → OPSは.850
✅ ざっくりイメージ
- 出塁率 → 塁に出る力
- 長打率 → ランナーを返す力
✅ OPSの目安
- .700〜.750:平均(レギュラー級)
- .800〜.899:オールスター級
- .900以上:MVP級
- 1.000以上:超一流
▶︎ ジャッジ(2024年):1.159、大谷翔平:1.036 など
2. SLG(Slugging Percentage)
OPSに含まれる「長打率」の正体がこのSLG。
“Slugging”=強打、つまり1打数あたりに稼いだ塁数を表す指標です。
▶︎ 単打=1塁、二塁打=2塁、三塁打=3塁、本塁打=4塁として計算
✅ 長打率の計算方法
(単打×1 + 二塁打×2 + 三塁打×3 + 本塁打×4) ÷ 打数
✅ 目安
- .400未満:やや物足りない
- .450〜.500:主力クラス
- .600以上:怪物級
▶︎ 最大値は4.000(1打数=1HRの場合)
3. WAR(Wins Above Replacement)
次に紹介するのはWAR。これは
“この選手がいなかったらチームは何勝損していたか”
を表す、貢献度の総合指標です。
✅ WARの種類
- rWAR(Baseball Reference):守備重視、結果ベース
- fWAR(Fangraphs):実力ベース、スタッツ重視
▶︎ 守備に就かないDHやファースト、リリーフ投手はやや不利
✅ 目安
- 2.0〜:レギュラー級
- 5.0〜:オールスター級
- 8.0〜:MVP級
▶︎ ジャッジ:10.8、ウィットJr.:9.4、大谷:9.2(2024年)
4. WHIP(Walks plus Hits per Inning Pitched)
投手の安定感を表すのがこのWHIP。
1イニングあたりに何人ランナーを出したか、を示す指標です。
✅ WHIP =(被安打+与四球)÷ 投球回
▶︎ WHIP 1.00 → 毎回1人走者を出している計算
✅ 目安
- 1.20未満:優秀
- 1.00未満:超優秀
防御率が良くてもWHIPが高ければ「運がいいだけでは?」と疑えるのもこの指標の強みです。
5. ERA+(Adjusted ERA)
最後は防御率の進化版、ERA+。
これは、防御率に球場やリーグの環境を加味して補正した数字で、 100が平均です。
✅ 目安
- ERA+ 120 → 平均より20%良い
- ERA+ 80 → 平均より20%悪い
▶︎ クアーズ・フィールド(打高球場)での4.49がERA+104 ▶︎ T-モバイル・パーク(投手有利)での3.53がERA+103
→ つまり防御率だけで判断できない!
**OPS+**も同じ考え方で、リーグや時代を超えて比較ができます。
✅ おわりに
今回はメジャーで頻出の指標5つを紹介しました。
- OPS:出塁+長打 → 攻撃力
- SLG:どれだけ塁を稼ぐか
- WAR:勝利への貢献度
- WHIP:走者をどれだけ出すか
- ERA+:補正された防御率(真の実力)
正直、指標は他にもたくさんありますが、この5つを押さえておけばMLB観戦は10倍楽しくなる!
今後は、要望があれば守備指標やMLB用語、仕組みなどもブログで発信していきますのでお楽しみに!
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